不動産フォーラム21Web

不動産コンサルティングのためのMagazine

コラム

時代を読む ― 媒介報酬の自由化に備えよ

媒介報酬の自由化はいずれやってくる。すでに東京では10億円以上もするような新築マンションが売れている。何億円で売ろうと規制はない。当然である。流通市場の仲介サービスも同じである。より高度なサービスを求める人たちに、これまでなかったような質の…

知識をどう広げるべきか 〝依頼者ファースト〟と言うけれど

宅建マイスターや公認 不動産コンサルティングマスターにはコンプライアンス意識はもちろん、〝依頼者ファースト〟を実現するためには、今やかなり幅広い知識が求められる時代になった。特にコンサルティングマスターの場合は、不動産に関する深い知識と同時…

〝宅建士革命〟に備えよ

㈱セゾンリアルティ代表取締役会長の竹井英久氏は言う。 「不動産業は拡大には強いが、縮小には弱い。大都市は最開発エネルギーが強くまだ成長産業だが、気になるのは地方での不動産分野の担い手がどうなるかだ」 地方では価格が下落して仲介料がほとんど出…

建築工事請負契約の実務-追加・変更工事を巡るトラブル[3]

さらに、よくあるケースとして、施主が施工業者の行ったとする追加・変更工事について事前に聞かされていないとして報酬の支払義務を争うケースも多くあります。 この点、営利事業者である施工業者が施主の指示もなく報酬の取り決めもないまま自ら追加・変更…

建築工事請負契約の実務-追加・変更工事を巡るトラブル[2]

ところで、問題となっている工事について設計図面や見積書に含まれていなければ常に本工事に含まれないことになるかというと、必ずしもそうではありません。 設計図面や見積書には記載されておらず、一見して本工事には含まれないように見える工事であっても…

建築工事請負契約の実務-追加・変更工事を巡るトラブル[1]

建築紛争において、追加・変更工事を巡るトラブルは最も典型的な紛争の一つです。建物新築やリフォーム工事を依頼する施主の立場でいえば、工事開始後に思わぬ追加・変更工事費用を請求されたり、建物完成後に未払いの追加・変更工事費用があるとして建物引…

未来にも目を向ける宅建士 ~不安な時代ならではの見識~

2015年の宅建業法改正で従来の宅地建物取引主任者の呼称が「宅地建物取引士」に変わり、いわゆる〝士業〟になったといわれている。弁護士、医師、税理士などがその代表格として知られている。 では、そもそも〝士業〟とは何か。国民からの信頼を得るため…

事業用と居住用、事務所と住宅 ― 『不動産フォーラム21』編集余話 ―

前回取り上げた「既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例」(租税特別措置法第37条の5)の適用対象は、「特定民間再開発事業の施行地区内における中高層耐火建築物への買換え」(以下「中…

「不動産業のDX化」の現在地

はじめまして、宅建マイスター・フェローの森下と申します。 15年前、私が不動産業界の門を叩いた頃にはすでに「不動産業はIT化が遅れている」と言われていました。時代が変わりインターネットが大きく普及すると、物件情報は紙からREINS等WEBデータベースへ…

古い慣習からの脱却なるか 賃貸管理業法の波紋広がる

「賃貸住宅の管理業務の適正化に関する法律」(管理業法)が21年6月に完全施行されてから2年余が経過した。当初、不動産業界の管理業法に対する反応は穏やかなものだった。2本立ての一つ、サブリースを悪用する不良業者に対する規制は当然だし、もう一方の管…

「特定の民間再開発事業」の話 その2 ― 『不動産フォーラム21』編集余話 ―

「特定民間再開発事業」に係る買換えが「既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例」(租税特別措置法第37条の5)の対象となったのは昭和59年度からです。この条文の見出し自体、このとき…

「特定の民間再開発事業」の話 その1 ― 『不動産フォーラム21』編集余話 ―

毎年行われる税制改正は、12月下旬の閣議で決定される「税制改正の大綱」が基になっています。これに基づく改正法案が翌年1月に召集される通常国会に提出され、可決・成立を経て年度末に公布、多くの改正規定は4月1日から施行されることになります

がもよんを歩く〈manabeコラム〉

地下鉄(Osaka Metro)の蒲生四丁目駅で降り、地上にあがると、幹線道路の十字路に出る。 東京で言えば神保町あたりの雰囲気に似ている。高層の建築物が少ないが。

建築散歩!No.12「東京国立博物館表慶館」「国立西洋美術館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

引き続き、「片山東熊」設計の建築を見ていきましょう。「上野」駅が最寄りの「東京国立博物館 表慶館」です。

建築散歩!No.11「京都国立博物館 明治古都館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

引き続き、「片山東熊」設計の建築を見ていきましょう。今回は京都の京阪本線「七条」 駅が最寄りの「京都国立博物館 明治古都館」です。目の前にはバス停があり、バスも便利です。

取得費の話 その2 ― 『不動産フォーラム21』編集余話 ―

購入金額などが不明だが、概算取得費(譲渡収入の5%)で計算すると税額が大きくなってしまうのでこれを避けたいといった場合、どうすれば概算取得費よりも多くの取得費がかかったと証明できるのか。税理士などのサイトの多くでは、国税不服審判所のある裁…

住み替え市場拡大で日本を元気に

一生に一度しか家を買わないのに、それを「終の棲家」と呼ぶのもおかしな話だ。本来なら何度か住み替えて、ここが最期を迎えるにふさわしい家だと思い定めてこその話ではないだろうか。日本は20代や30代の若いときに買った家にそのまま一生住み続ける人たち…

建築散歩!No.10「迎賓館・赤坂離宮」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

今回からは、辰野金吾と同じく工部大学校第1期卒業生の、「片山東熊(かたやまとうく ま)」設計の建築を見ていきましょう。 今回は東京「四ツ谷」駅が最寄りの「迎賓館・赤坂離宮」です。

建築散歩!No.9「福岡市赤煉瓦文化館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

引き続き、「辰野金吾」設計の建築を見ていきましょう。今回は福岡市「天神」駅が最寄りの「福岡市赤煉瓦文化館」(旧日本生命九州支店)です。

建築散歩!No.8「京都文化博物館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

引き続き、「辰野金吾」設計の建築を見ていきましょう。今回は京都の「烏丸御池」駅が最寄りの「京都府京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)です。大阪から帰る途中、寄り道をしてきました。 辰野金吾は駅舎とともに、No.5の日銀本店はじめ、No.6の日本…

取得費の話 その1 ― 『不動産フォーラム21』編集余話 ―

不動産の税制について調べていると、「えっ、こういうことだったの?」といった規定に出くわすことがあります。すぐに思いついたこととして「取得費」を取り上げてみます。

業界新入社員への手紙 ― 宅建士に求められる想像力とは ―

「鶏口となるも牛後となるなかれ」――大企業の入社式を見ていると、どうしてもこのことわざを思い浮かべてしまう。これは大企業に属したことがない筆者の僻みかもしれない。事実「寄らば、大樹の陰」ということわざもある。 ただ、チャットGPTなど昨今のAI…

建築散歩!No.7「南海電鉄 浜寺公園駅舎」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

引き続き、「辰野金吾」設計の建築を見ていきましょう。今回は、堺市の南海電鉄本線の「浜寺公園」駅舎です。 難波駅から特急を乗り継いで約20分、各駅停車で約30分です。

建築散歩!No.6「日本銀行大阪支店 旧館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

2月に「相続対策専門士」コース2023の運営のため、大阪に行って参りました。その帰りに寄り道です。前回に引き続き「辰野金吾」の設計による「日本銀行大阪支店 旧館」を見ていきましょう。 大阪・中之島にありますので、最寄り駅は「淀屋橋」駅や「大江橋」…

建築散歩!No.5「日本銀行本店 本館」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

前回に引き続き、「辰野金吾」の設計による建築を見ていきましょう。 今回は、「日本銀行本店 本館」です。この建物は「ネオ・バロック様式」が用いられ、いわゆる辰野式と呼ばれる赤煉瓦と白い大理石のデザインではありませんが、構造は1階は石積み、2~3…

建築散歩!No.4「東京駅丸の内口駅舎」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

最初は、初の建築家といわれる「辰野金吾」による建築を見ていきましょう。

建築散歩!No.3「日本建築史 後編」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

今回は、日本の建築史(後半)として近代から現代について「建築家」にスポットを当てて触れてみたいと思います。

建築散歩!No.2「日本建築史 前編」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

今回は、日本の建築史(前半)について触れてみたいと思います。 紀元前の縄文時代には、竪穴式住居が見られ、縄文後期には高床式建物がみられるようになります。紀元後は、古代の「神社建築」や「仏教建築」の伝来により、法隆寺のような仏教建築が建立され…

建築散歩!No.1「様式から見た西洋建築史」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

不動産を扱う我々は、土地の価値や権利関係を扱うとともに、建物に関しても同様のことを扱うため、建物自体に対する造詣を深めていくことも大事なことです。 このコーナーでは肩の力を抜いて、建物に関する知識を深めていくべく、各地にある建物を散歩がてら…

不動産のプロとしてのエピソード

私が不動産業界の仕事をするようになり、あっという間に13年が経過した。前職のアパレル業界から何の知識のない状態からの転職であった。自分の人生の中で、絶対に関わらないであろうと考えていた業種でもあった。 いざ、仕事に携わってみると、とても奥深く…