引き続き、「辰野金吾」設計の建築を見ていきましょう。今回は福岡市「天神」駅が最寄りの「福岡市赤煉瓦文化館」(旧日本生命九州支店)です。
ここは数年前に出張の際、立ち寄ったところです。昭和通りに面して、那珂川のたもとに建っています。当時、閉館中で内部を見学できませんでしたので、写真は外観のみです。縦横にデザインされた白い花崗岩が印象的で、ドームやドーマー窓の屋根がここでもしっかり載せられています。
辰野金吾は、お隣の佐賀県「唐津」の出身です。武雄温泉新館楼門なども手掛けています。同期生の「曾禰達蔵」や、次世代となる大正から昭和の時代に活躍する「村野藤吾」も同郷です。唐津は偉大な建築家を排出しているといえるでしょう。
余談ですが唐津には、陶芸で「朝鮮唐津」とよばれているものがあります。茶褐色や鉄紺色の地に白い釉薬を掛けたもので、これもまた一興です。