引き続き「安井武雄」設計の建築を見ていきましょう。今回は東京・日本橋の袂にある「日本橋野村ビル旧館」（東京都中央区日本橋）です。
日本橋が架かる中央通りから見ると間口があまり広くないため、これまではスケール感があまりない印象でしたが、結構奥行きがある建物ですので、それなりに建物ボリュームがあります。
野村証券の顔的なビルですので、保存されるらしいとは聞いていました。ちょうど南隣の街区が再開発で建物が解体されていたので、建物全体が見られると思って見に行きましたところ、改修工事に入ってしまいました。奥に連なる本館、別館は解体され、建替えのようです。本館との接続部分を切り離したところが見られました。むしろ中々見られないところが見られましたので良しとしましょう。
さらに東隣り、江戸橋の袂の昭和通りに面して、日本橋ダイヤビルヂング（旧三菱倉庫江戸橋倉庫ビル）があります。建築家の手によるものではありませんが、奥に高層のオフィスビルとして再開発し、手前には船舶をイメージする建物が保存されていて印象的です。
No.13で取り上げた「三井住友銀行大阪中央支店」の前にある「高麗橋野村ビルディング」も「安井武雄」設計のビルですが、見損ねてしまいましたので、次回大阪出張の際は見てきたいと思います。
