前回に続き、今回は「馬車道」駅と隣の「日本大通り」駅付近にある近代建築を見てみましょう。馬車道駅付近には、建築家の第2世代と呼ばれる「遠藤於菟(えんどうおと)」設計の「横浜第2合同庁舎(旧生糸検査所)」があります。建物の解説は写真の中にありますのでそちらを見てください。
通りを挟んですぐ前には「旧第一銀行横浜支店(横浜アイランドタワー)」の建物が保存・復元されています。「列柱」が印象的な建物です。
隣駅、日本大通りを出て県庁のはす向かいの「横浜市開港記念会館(旧開港記念横浜会館)」を見ようと思い、行ってみたら改修工事中でした。令和6年春からは、予約して入れるようになっています。建物は辰野式で「塔」が特徴的で、「大阪市中央公会堂」とともに大正時代の名公会堂として知られています。大阪同様デザイン設計をコンペ(一般公募)で設計しており、第一席を取った福田重義の原案を横浜の技師たちが磨き上げたそうです。
日本大通り駅から横浜公園に向かう通りに面して「遠藤於菟」設計の「KN日本大通ビル(旧三井物産横浜支店1号棟・2号棟)」があります。ともにRC造で、正面玄関に向かって左側が1号棟、右側が2号棟です。窓のデザインを少し変えています。1号棟は明治末期の建物ですのでRC造としては初期の建物だそうです。