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《最終回》建築散歩!No.50「スパイラル」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.50「スパイラル」

今回は「槇文彦(まきふみひこ)」設計の建築を見ていきましょう。東京メトロ銀座線、千代田線、半蔵門線の「表参道」駅が最寄り駅で、東京都港区南青山5丁目の「スパイラル:1985(昭和60)年築」です。骨董通り青山学院大学方面出口を出てすぐのところにあります。皆様でもご利用されていらっしゃる方もいるのではないかと思います。

槇文彦は、国内外で多数作品を生み出していますが、国内での代表作といえるものに「ヒルサイドテラス(代官山)」や「幕張メッセ」があります。

この10数年で、日本人建築家が5名プリツカー賞(通常年1回1名:建築界のノーベル賞とも言われています)を受賞していますが、1993年、日本人では2人目(丹下健三に次いで)の同賞受賞の栄誉に輝いています。(これまでに日本人建築家は8名受賞です。)

この記事を書いた2023年までは、8名(丹下健三氏、槇文彦氏、安藤忠雄氏、妹島和世氏・西沢立衛氏、伊東豊雄氏、坂茂氏、磯崎新氏)でしたが、2024年・山本理顕氏が受賞決定し、9名となる予定です。

建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」
建築散歩!No.50「スパイラル」

建築散歩!No.50「スパイラル」

建築散歩!No.50「スパイラル」

建築散歩!No.49「江戸東京博物館」「スカイハウス」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.49「江戸東京博物館」「スカイハウス」

今回は「菊竹清訓(きくたけきよのり)」設計の建築を見ていきましょう。JR総武線「両国」が最寄り駅で、東京都墨田区横網1丁目の「江戸東京博物館:1993(平成5)年築」です。

5月下旬に現地を訪れましたので、隣の両国国技館は大相撲夏場所の終盤で盛り上がっていました。残念ながら、現在、改修工事中で囲われていましたが、巨大なピロティ形式の外観は確認できました。工事は2025年度まで続くようです。

菊竹清訓は、丹下健三黒川紀章槇文彦(次回取り上げます)らとともにメタポリズムを主張していた建築家の一人です。実際に新陳代謝が可能な建築として、自宅で具現化しています。No.23鳩山会館の近くにある「スカイハウス(文京区大塚1丁目)」がそれです。

斜面地に建っていて、写真では少し分かりづらいかもせれませんが、建築当初より1階から下へ建物を増加させているようです。

No.3で取り上げた「伊東豊雄」の師匠でもあります。令和5年7月には、日経新聞の末尾「私の履歴書」を伊東豊雄が綴っていました。

建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」
建築散歩!No.49「江戸東京博物館」

建築散歩!No.49「江戸東京博物館」

建築散歩!No.49「江戸東京博物館
建築散歩!No.49「スカイハウス」
建築散歩!No.49「スカイハウス」
建築散歩!No.49「スカイハウス」
建築散歩!No.49「スカイハウス」
建築散歩!No.49「スカイハウス」

建築散歩!No.48「パレスサイドビル」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.48「パレスサイドビル」

今回は日建設計工務(株)(現、(株)日建設計)の「林昌二(はやししょうじ)」設計の建築を見ていきましょう。

東京メトロ東西線「竹橋」が最寄り駅で、東京都千代田区一ツ橋1丁目の「パレスサイドビル:1966(昭和41)年築」です。

ここは駅直結のビルで、毎日新聞東京本社も入っています。コンサル基本テキストの執筆や当センターの講座や基礎教育などでお世話になっている村木信爾先生が所属されている大和不動産鑑定㈱も入居されています。

梅雨に入ったところで、雨は止んでいましたが曇天で、せっかくの白く丸いエレベーターホール&トイレ&階段室が空に溶け込んでしまいました。写真は少々残念ですが、機能性の高い建物と印象的なデザインは時間が経っても色褪せません。建物躯体は長く使い、設備は交換しやすいように設計しているらしいです。外観に取り付けられている日よけルーバーと竪樋(雨樋)も見ものです。

組織事務所の作品は、基本的には取り上げずに来ましたが、今回の林昌二は建築家としても様々な作品を手がけているので特別に取り上げることにしました。

建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」
建築散歩!No.48「パレスサイドビル」

建築散歩!No.48「パレスサイドビル」

建築散歩!No.48「パレスサイドビル

建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」

今回も「丹下健三」設計の建築を見ていきましょう。JR、東京メトロ「新橋」が最寄り駅で、東京都中央区銀座8丁目の「静岡新聞ビル:1967(昭和42)年築」です。

新橋駅銀座口を出ると、東京高速の高架越しに見えます。高架(銀座ナイン)をくぐった先にあります。外堀通りの真向かいのビルはリクルートGINZA8ビルです。

当時主張されていたメタポリズム運動(建物も新陳代謝できる)を具現化したもので、中心の円筒形部分(ELVホール、階段室)にオフィスカプセル(スペース)が張り出す設計です。建物内部は、見学不可でした。

丹下健三の作品は全国に多数あります。広島県平和記念公園広島平和記念資料館など)、今治市庁舎、香川県庁舎、山梨文化会館等々です。地方に行く機会があれば、見てきたいと思います。

東京には、代々木体育館、駐日クウェート大使館、東京都庁舎、フジテレビ本社ビル等です。東京都庁舎がパリのノートルダム大聖堂からヒントを得ていたことは、2019年4月に同聖堂が火災で尖塔が焼けたときに知りました。知らないことばかりです。

建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」

建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」

建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」
建築散歩!No.47「静岡新聞ビル」

建築散歩!No.46「東京カテドラル」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.46「東京カテドラル」

今回は「丹下健三(たんげけんぞう)」設計の建築を見ていきましょう。東京メトロ有楽町線護国寺」または「江戸川橋」が最寄り駅で、東京都文京区関口3丁目の「東京カテドラル(聖マリア大聖堂):1964(昭和39)年築」です。

文京区は坂が多いところですが、ここも高台にあり、いずれの駅からも登っていくことになります。椿山荘の目の前、目白通りの反対側にあります。

梅雨の中休みの晴天で、写真の通りキラキラ輝いていました。教会の建物ですが、歴史様式ではなく現代的な意匠です。真上からみると、建物の屋根部分が「十字架」のデザインとなっています。グーグルアースなどの航空写真で一度見てみて下さい。

建物内部は撮影不可ですが、自然光を取り入れた室内は荘厳な内装をより引き立てていました。

次回も丹下健三を取り上げますが、世界のタンゲとして著名な方ですので、その作品は皆様もご存じなものが多いと思います。私なりにこんな建築を手掛けていたのかと感じた作品を今回、次回で取り上げます。

建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」
建築散歩!No.46「東京カテドラル」

建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」

今回は「谷口吉郎(たにぐちよしろう)」設計の建築を見ていきましょう。都営三田線「日比谷」または東京メトロ有楽町線「有楽町」が最寄り駅で、東京都千代田区丸の内3丁目の「国際ビルヂング_帝国劇場:1966(昭和41)年築」です。

皇居のお堀端にあり、No.22「明治生命館」は隣の隣の街区です。

劇場は東宝、オフィスは三菱地所の合同による建築で、設計も劇場は阿部事務所、オフィスは三菱地所、外観と劇場の内装を谷口吉郎が担っています。ここの色使いも赤褐色系と黒色系にシルバーを入れて周囲の建物とは違った印象の配色です。

三菱地所の発表によると、帝国劇場とともに再開発をするようで、2025(令和7)年をめどに一時休館をするらしいです。

同ビルには出光美術館も入っており、以前唐津焼の展示会の折に見学に行きました。

当日は、チケットがないので劇場内に入れませんでしたが、入り口周辺など若い女性(30才台位?)であふれていたので、何の公演かと案内版をみてみると堂本光一君が出演予定の公演でした。

出身は「金沢」の谷口吉郎ですが、東京工業大学で教鞭をとり、同大に関連の建物も設計しています。また、「東京国立近代美術館」(竹橋:北の丸公園)、「東京国立博物館東洋館」(上野公園)などの設計で知られていますが、学生時代、工場建築を研究しており、「秩父セメント第2工場」の設計でも知られているようです。

建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」
建築散歩!No.45「国際ビルヂング_帝国劇場」

建築散歩!No.44「アテネ・フランセ」~マスターと共に歩む、街歩きを兼ねた建築物の探訪~

建築散歩!No.44「アテネ・フランセ」

今回は「吉阪隆正(よしざかたかまさ)」設計の建築を見ていきましょう。東京メトロ丸ノ内線JR中央線御茶ノ水」または「水道橋」が最寄り駅で、東京都千代田区神田駿河台の「アテネ・フランセ:1962(昭和37)年築」です。

水道橋駅からのアプローチの方が若干近いのですが、やや昇りがきつく、御茶ノ水駅からの方が高低差は少ないです。JR中央線の南側線路沿いの道からちょっと南に入ったところにあります。

建物はご覧の通り、色使いが奇抜というか、あまりお目にかからない配色ですが、如何でしょうか。

吉阪隆正は、幼少期からスイスなどで育ち、大学で教鞭をとりつつ、一時ル・コルビュジエの事務所で働くなど、欧州にゆかりの深い建築家です。この色使いは、その影響があるのでしょうか。

建築を学ぶ学生にはよく知られていると聞く東京都八王子市下柚木(野猿街道野猿峠付近と言った方が通りが良いでしょうか)の大学セミナーハウスの設計者です。ピラミッドを逆さにしたような、四角錐(方錐)の尖がった部分を地中に突き刺したような形の建物です。